ワイン(仏語ではVin・ヴァン、伊語ではVino・ヴィーノ、独語ではWein・ヴァイン、英語でWine・ワイン)とはブドウ果、またはぶどう果汁を発酵させた「ぶどう酒」のことで、ぶどうの種類や醸造法によって赤、白、ロゼのタイプがあります。
ヨーロッパを中心に世界各地で生産され、今や私たちの生活になくてはならない存在になっています。とくに西欧ではその文化に深く根付き、水をワインに変えたキリストの秘蹟や詩人マラルメがワインを「聖なる水」と称えるなど、ワインにまつわるエピソードは枚挙にいとまがありません。また、その醸造技術の歴史は「人類の英知の賜物」とも言われ、シャンパンやシェリー酒、マデライ、ヴェルモット、そしてブランデーもワインの醸造法がベースになって生まれました。
原料となるぶどう種はヨーロッパ系のヴィティス・ヴィニフェラ種、アメリカ系のヴィティス・ラブルスカ種、および両種の雑種に大きく分けられ、ヴィニフェラ種の中でもフランス・ボルドー地方のカベルネ・ソーヴィニヨン、ブルゴーニュ地方のピノ・ノワールや、シャルドネ、ドイツ・ラインガウとモーゼル地方のリースリングは優れた品種として有名です。
ワインの生産量はフランスを筆頭にイタリア、スペイン、アメリカ、アルゼンチン、チリが多く、日本もオリジナルワインの生産が増えています。
赤ワインは、果皮が黒いぶどうを破砕して果梗を取り除いた後、果皮、果肉、果汁、種子を一緒にタンクに入れて発酵させます。発酵が始まって5日もするとアルコールとともに果皮から赤ワインの由来でもある「アントシアニン」と呼ばれる赤い色素が、また種子からは渋みの元となる「タンニン」が抽出され、これを「かもし発酵」といいます。高級赤ワインでは樽による貯蔵・熟成が不可欠です。
白ワインは緑色か黄色系の果皮のぶどうを砕き、除梗して直ちに圧搾・搾汁し、その果汁を発酵させて作ります。果汁の発酵過程で甘辛を調整し、適時発酵を停止します。そのため発酵温度は12〜20℃、発酵期間も10〜20日と幅広くなります。白ワインが甘口から辛口までテイストのバリエーションが豊富といわれるゆえんでもあります。
ロゼワインは赤ワインの「かもし発酵」期間を短縮するか、赤、白用ぶどうを混ぜて醸造します。主産国では、赤、白ワインを調合してロゼワインにすることを、発泡性ワインを除いて禁止にしています。
一般的にフルーティで爽やかな口当たりが特徴で、肉、魚料理いずれにも相性の良いワインとして人気があります。
世界各地にその土地の気候や環境、特色を活かした個性豊かなワインが沢山あります。
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